FCCテクノ

組織が定めるカルチャーとの距離感2022.06.28

fcctechno2022
こんにちは。
FCCテクノは今年創業60周年を迎えます。創業は1962年、立派な老舗IT企業です。2021年に、第二創業期を迎え、新たに自分たちがこうありたいカルチャーを掲げました。
今日は、このカルチャーと、各職員の距離感を改めて考えたいと思います。
結論から言うと、私たちFCCはカルチャーは、各自に対し、脅迫的に適用を強いるものではなく、空気のようなもので、水出しコーヒーを作るように浸透させていきたい、と捉えています。
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カルチャー制定のきっかけ

当社、今のところ、パーパスやビジョンのような、会社として掲げる「ありたい姿」はありません。会社としてしっくりくるものがなく、策定を続けています。なので、言葉遊びしてもしょうがないので、あえて掲げていない、と思っています。
他方で、2021年に会社を再興していくことを決めた時、カルチャーの制定は必須であると思いました。当時の各部、各課は一体感がなく、それぞれの部署単位でまとまっており、なんなら、その部署内でも意思統一が図れていませんでした。
それもそのはずです。以前のFCCでは、お客様や、仕事が細分化していて、個別最適することが求められる管理体制でした。これらを見直すべきタイミングに気が付かず、そのままになっていたためです。なるべくしてそうなっていた、ということですね。
そこで、改革当初、パーパスやビジョンより先に、FCCの土にあたるカルチャーの制定を行いました。
皆の目線を揃え、何が会社にとって正しいかの判断基準を作りました。あくまでお客さんや社会に向けた私たちの価値を対外的・社内向けに表明するのが、パーパスやビジョンの制定です。一方で、カルチャーの制定は、きわめて内向き、社内が、どうありたいかを掲げているものです。平たく言うと、バラバラであった私たちがまとまるための旗です。
まず自分たちが変わること。
お客様を取り巻く環境も大きく変わるように僕らを取り巻く環境も大きく変わるでしょう。ですから、今後、どんな会社になって、どんな戦略を取ろうが、変化し続けることが出来る組織を目指してカルチャーを定めたので、当社を取り巻く外部環境から逆算しています。
変化する時代において私たち自身が適応していき、その経験をもって、お客様に選ばれる会社になろう、と考えた、と思うと少し出来すぎた感じがありますが、そのように思って、何よりも先にカルチャーを定めました。
普通は、パーパスがきて、それを実現するためのカルチャーなのでは、と指摘を受けるのですが、私たちはこういった事情からまずカルチャーを制定しています。
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当社にとってカルチャーは強制するものではない。

当社においては、カルチャーは強制するものではありません。ただ、そこにあるものです(哲学的・・・?)。
まず、組織としての在り方で、寄せるべきところは寄せています。人事評価や、会社内で発するメッセージは、カルチャーをベースとしています。これは当たり前の話で、皆で持ちたい価値観として定めたのであれば、会社の中の仕組みでも反映されなければ浸透していきません。身近な点ではボーナスの評価など、説明会を何度も行いました。
また、毎日、マネジメント及び職員から相互に発信するメッセージにおいて、カルチャーのエッセンスを含めていくこと、特に、代表が発する言葉、態度がカルチャーに沿っているかは、とても大事であるように思います。自然とカルチャーが浸透していくためには、まずトップマネジメントが、組織に適合したいカルチャーを理解しきれているか、体現しきれているかがとても大きいと思います。
結局、どれだけ綺麗なカルチャーを書いたところで、組織に浸透していかなければ、絵に描いた餅だし、そんなカルチャーであれば、掲げないほうが良いとすら思います。浸透していくには、一人一人の意識レベルに語り掛けていき、納得できている点、賛同できる点と、そうでない点を切り分け、どのような距離を取っていくかを一人一人と対話していくことで、カルチャーが浸透していくと思います。
私たちは、個人の信条と組織が持っているカルチャーが、全て一致することはないだろう、とも思っています。当社も150名を超える職員がいます。考え方や育ってきた環境が違うので、完全に100%、カルチャーに賛同できるかといえば、そうでないケースもあるでしょうし、組織最適化と個人の利害関係は、必ず一致しない部分があると思います。
従って、当社では、カルチャーとの距離を各自に委ねています。カルチャーは私たちがありたいあり方であって、きわめて明確に定めてい、示していく必要がありますが、それらは極力強制されるものではない、と考えています。どういうことかというと、共通して持ちたい価値観である、という位置づけは持ちつつも、この価値観とどのような距離を取るかは、各自に委ねている、ということです。
100%賛同できる人は、そのまま100%賛同していただければいいし、50%は分かるけど、残り50%はわかんないな、って方は、賛同できない部分の50%と、自分自身の信条に対して、どういう距離を取るかを自分で考える、ということです。
カルチャーは、法律における憲法のようなもので、各法律には、憲法の精神が反映されますが、憲法そのものは抽象的で(時々、その抽象的文言で裁判してますが)、実務においては、各法律を用いていきます。私たちにとってのカルチャーは、憲法と同じような機能を持っているものだ、と定義しています。強い強制力を持って、会社を縛るものではなく、集まった職員がなんとなく信じるベースとなる生きる上での基盤、つまり、空気みたいなものだなと思っています。
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水出しコーヒーのようにカルチャーを浸透させたい。

カルチャーを定めて1年がたちますが、強く強制せずとも、なんとなく浸透してきたと思います。水出しコーヒーのような徹底の仕方です。水出しコーヒーとは、コーヒー豆を水に入れておいて、その浸透圧を利用して苦味の少ないコーヒーを抽出する手法です。
早い段階で掲げてよかったし、日々、ゆっくりと浸透していますし、入職されるときには、ある程度このカルチャ―についてどう思うか、ということを確認しあっています。この過程を、何度も繰り返すことであるように思います。いつの間にか、カルチャーの考え方が当たり前に身に付く環境をどう作るか、みたいなのを持続的に考えていく必要があるのでしょう。
水出しコーヒーの抽出に時間がかかるように、この強制しない形のカルチャー浸透には時間がかかると思いますが、僕たちにとっては、この速度でのカルチャー浸透が大事であると思います。そしてそのキーは、マネジメントがカルチャーを信じ、体現しているかがとても大きいように思います。
今後も何度もカルチャーの説明をしていきますが、自然とカルチャーが浸透して、私たちFCCらしさが、今掲げているカルチャーに修練していったら、それに越したことはないな、と思います。
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